Kindleで無料で読める青空文庫のおすすめベスト5を紹介します。
Kindleを買ってみたけど何読もうかなという人向けの記事です。無料で読めるので試しに読んでみてください。無料といっても名作揃いです。
フランツ・カフカ『変身』
フランツ・カフカは20世紀を代表する小説家です。その時代を先取りした作風は後世の作家たちに多大なる影響を与えました。日本人だけでも安部公房や村上春樹といった作家がその影響を明言しています。正直、読んでないと恥ずかしいレベルの作家です。
『変身』は「朝、目が覚めると虫になっていた」という衝撃の出だしで始まる不条理文学の傑作です。突如として、避けられない不条理が身を襲ったとき、あなたはどうのような体験をするでしょうか。世界的名作にもかかわらず、短編小説程度の長さしかないので気軽に読める小説です。ぜひカフカの世界を堪能してみてください。
小栗虫太郎『黒死館殺人事件』
『黒死館殺人事件』が青空文庫で読めるとは、最初に知ったときは感激しました。『ドグラ・マグラ』、『虚無への供物』と並び三大奇書の1つに数えられる作品です。
黒死館で起こった殺人事件を名探偵が説いていくという一見してオーソドックスな推理小説です。しかし、そこから始まるのは古今東西あらゆる幻惑的ペダントリーのオンパレード。竹本健治から清涼院流水まで、この作品が日本推理小説に与えた影響は計り知れないでしょう。
吉川英治『三国志』
そうです。みんな大好き『三国志』です。多くの人は横山光輝の漫画で三国志を読んだかもしれませんし、三國無双でしか知らないかもしれません。しかし小説・三国志の傑作といえば吉川英治の『三国志』です。
吉川は今まで暴君としてしか描かれてこなかった曹操を劉備や諸葛亮孔明と並ぶ英雄として描きます。三国志好きにはもちろんのこと興味のない人にもおすすめできる小説です。
夏目漱石『それから』
青空文庫では夏目漱石の作品の殆どを無料で読むことができます。その中でも僕がおすすめするのは『それから』です。夏目漱石といえば『吾輩は猫である』や『坊っちゃん』が有名ですよね。その2作品は漱石の中ではあまり面白くない部類だと僕は思っています。
何故かと言うと、漱石の人間の本性に迫るような勢いやドラマチックな展開に乏しいからです。むしろ『それから』こそ漱石の面白さが存分に味わえる作品です。最終盤にかける怒涛の疾走感こそ漱石の持ち味です。
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』
宮沢賢治といえば童話作家というイメージがある人もいると思います。『注文の多い料理店』とかですね。ところが作家としての宮沢は非常に難解な作風で知られています。そしてその代表作が『銀河鉄道の夜』です。
宮沢は童話のような幻想的な世界の中で人間の本質を描こうとします。誰よりも優しくあろうとした宮沢が、本当のやさしさとは何かを読者に問いかけます。
今回は青空文庫のKindleベスト5を紹介しました。Kindle買ったらまずは読んでみてください。
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